| 「人権条例」のどこが問題? 2 まだまだある問題点 |
県弁護士会が指摘した問題点4点以外にも、たくさんの問題点が指摘されています。
・人権侵害の定義が曖昧、それを決めるのは委員・事務局。
・対象行為が抽象的で、判断基準が不明確。(どんな言いがかりでも、委員が認めれば裁くことができる。)
実際条例原文を読んでみると、人権についての定義はないですし、人権侵害についての定義もどうとでもとれるような曖昧なものです。 例えば 第3条(2) 特定の者に対して行う虐待が「人権侵害」となるのですが、「虐待」の定義は第2条2項「心理的外傷を与える言動」がふくまれています。ということは、単なる子供同士のけんかでも訴える事が出来てしまいます。口喧嘩であればお互いに悪口を言い合うのが普通なので、「悪口を言われて傷ついた」と訴えれば委員の判断で「人権侵害」に認定されるかもしれません。そういったことを判断する委員会は
・委員会の独立性が極めて不十分。(三権分立の無視、議員や知事のいいなり)
人権委員の任命は知事の仕事。知事が議会の同意を得て決めます。任命の基準は(第7条)人格が高潔で人権に関して高い見識および豊かな経験を有するもの、委員5名のうち男女どちらとも2名以上となるように「努めなければならない」、弁護士資格を有するものが含まれるように「努めなければならない」と、大事な所が努力規定になっています。努力したけど無理でした、ということでも許されてしまうわけです。
また、この人権委員会は教育委員会などと違い独立した組織にはなれず、知事直轄の組織という事になります。知事に任命され、知事の元で動く委員会がいかに偏ったものになりうるか、簡単に想像できるのではないでしょうか。
・予防と称して人権侵害の事実が無くても「おそれ」だけで人権侵害認定できる
・県内だけでなく県民が人権侵害を受けたのであればどこにいても(東京でも・ネットでも)この条例の対象となる
すごく範囲が広いと思いませんか? チビクロサンボの絵本を買っただけで「人種差別」するかもと言われ訴えられて、出張先で「鳥取は何もない所だよね」と言われて傷付いたので県外の人を訴えて……。条例上では匿名でも訴えを起こすことが出来るので、どこの誰にいつ何時訴えられるかわからない、一瞬たりとも気の抜けない毎日になってしまいそうです。
・特定の人権利権団体が委員になり、説示・啓発・指導と称し法の名のものとに禁止されている糾弾行為が行われる可能性がある
このあたりはいろいろな問題が絡んでいて、非常に微妙なところなのかもしれませんが、世の中には特定の人権利権団体の糾弾行為が行われていることは事実のようです。それぞれに主張があるのは当たり前のことだけど、誰かの心の中を自分が気に入らないから変えてやろうとすることは、法がどうのと言う前に人として正しいとは思えません。
・公的機関は事実上対象外。公権力の調査拒否が容易に認められる。(行政権力による人権侵害の黙認、行政に都合の悪いことは黙殺できる)
結局知事が決める委員ですから、そういうことですか。と言いたくもなります。そもそもこの条例が出来たきっかけの一つに、国際連合から行政機関に対して人権が尊重されるように調査指導する機関が必要という内容の勧告を受けたことがあるようですが、行政機関に対して調査指導する機関が必要なのであって、個人に対して調査指導する機関を作った所で、全く的外れです。
ずいぶんと問題が多い条例だと言う事は、分かっていただけたかと思います。
そしてひとつ、このページで気にしていただきたい事があります。
『出張先で「鳥取は何もない所だよね」と言われて傷付いたので県外の人を訴えて……。』
そう、この条例は鳥取県民だけの問題ではないのです。